今回一大ニュースがありますのでご報告いたします。筆者の住んでいる東欧のウクライナがなんと日本人を含む外国人ITスペシャリスト向けになんと永住権を発行することを決定しました。今回の措置は主に前回2回のブログでも詳細をレポートした通り、政治的混乱を極めるベラルーシからウクライナへIT技術者が大量に雪崩れ込んでいることに対する措置という趣が大きいのですが、この移民法の改正は日本人も対象にしています。早速筆者のTwitterでそのことをアナウンスした所、物凄い反響(DMでなんと数十件のお問い合わせ)がありましたので本件を今回のブログのテーマにしたいと思います。
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世界の他の国を見てみてもIT技術者に条件付きの労働許可を出す国は多数あってもいきなり永住権を付与する国は皆無でしょう。今回の決定以前はウクライナ永住権を取る方法は主に下記の2つしかありませんでした。
1)ウクライナへ10万ドル以上の不動産投資をする
2)ウクライナ人の配偶者と2年以上婚姻を継続し、ウクライナにも2年継続居住している
上記のようにかなりハードルが高くなっていました。実際筆者の知人でもう数十年ウクライナに住んでいる日本人も未だに毎年一時居住許可証を更新していると言っていました。
しかし今回の法改正で以下の条件を満たせば永住権の道が開けることになりました。
1)ITの学位を保持
2)5年以上のIT関連の職務経験あり
申請にかかる費用は今までと比べものにならないほど安くなりました。しかもアメリカやオーストラリア、ドイツなどの永住権と違って最低一年に一回入国が必要とか1年のうち6か月以上住んでないと失効してしまう、などという理不尽な制限は皆無です。上記の条件ならIT業界のブラック企業で消耗しており(イケハヤ風)、「ここではない・・どこかへ」と新天地を探している技術者の方々にとっては晴天の霹靂ではないでしょうか?
ちなみに「ウクライナなんてどこにもあるのか知らないとこへ行けないよ」とか「ウクライナって危ないんでしょ?」というまさに無知な人が言いそうな意見に関してひとつひとつ虱潰しに反論していきますw
1)永住権って二重国籍なの?日本の国籍捨てないと取れないんじゃないの?
永住権は国籍とは違います。日本国は二重国籍は認めていませんが他国の永住権を取ることに対しては制限は一切ありません。もちろん日本国籍もそのまま保持できるので日本に何かあった時(周辺国からの侵略、回復不可能な天変地異、長期的な日本の経済的没落)の保険としても使えます。
2)ウクライナの永住権なんて価値ないでしょ?
ウクライナは2025年までにEUとNATO加盟を目指しており、もしEU加盟実現の際にはEUの永住権も棚ぼた式に手に入ることになります。EU加盟に最も積極的に取り組んでいる旧ソ連の国がウクライナなのです。長期滞在のハードルが比較的低く、今デジタルノマドに大人気のジョージアは東欧ではなく「コーカサス地方」です。かの国はEU加盟の可能性はゼロなのでいくら長期で住んでもEUとは関係ありません。ただ今後加盟が現実的になればますます移住のハードルは高くなることが予想されます。EU永住権があればあとはドイツ、イタリアだろうが南仏だろうが域内のどこに住もうと自由になります。少なくとも先細りの日本で衰退していくよりは未来は明るいかと思われますw
3)ウクライナの永住権取ったらずっとウクライナに住まないといけないんでしょ?そんなんできないよ。
ウクライナは永住権を取ってもウクライナに住まないといけないという条件、制限等は一切ありません。今後も日本にお住いのまま永住権だけ保持し続けることが可能です。
4)ウクライナって紛争してるんでしょ?危なすぎるよ。
東部の一部地域とクリミア半島以外はいたって平和です。紛争が起こっている国とはとても思えず、筆者が住んでいる首都キエフを初め、西欧やアメリカ合衆国などよりよほど安全です。
5)移住してても仕事ないでしょ?
コロナのお陰で企業側もリモートワークにかなり柔軟に対応するようになってきていますし、IT技術者なら元々居住地の制約はあまりないかと思います。そもそも上記の条件を満たすようなエンジニアは経験レベルでシニアORミドルエンジニアが多いと思うのでさほど心配される事はないかと思います。ウクライナは「東欧のシリコンバレー」と呼ばれ、欧米からITの大企業が続々と進出しており、ベラルーシ人技術者も雪崩の様に移住してきており同国のIT業界は拡大の一途をたどっています。弊社では起業されたい方のサポートもしております。
6)家族がいるんですが子供の教育とかどうするの?
キエフの場合、アメリカなどのように毎週土曜日に日本語補修校が開催されています。その他、インターナショナルスクールは日本に比べ激安なので子供を英語で教育できる環境も整っています。
7)ロシア語わからないし大体英語通じるの?
キリル文字はよほど勉強が出来ない方以外1週間もあれば覚えられます。上記の条件を満たせるほどの頭脳がある方々は問題ないでしょう。キエフ市内では若い人なら大抵英語は通じます。IT業界は英語が必須でネイティブ並みの英語を駆使して皆仕事をしています。筆者も仕事はほぼすべて英語で押し通しています。
8)物価や家賃はどれぐらいなの?
高級マンションが激安で借りられます。キエフの不動産は東京では億ションのようなタワーマンションがワンルームを買うレベルの価格で購入できます。物価も死ぬほど安いです。日本食はたいていの食材はスーパーに売ってます(醤油、みそ、豆腐、ラーメン、そば、ワサビ、パン粉など)。とんかつソース、カレールー等々は日本から持ってきた方がいいでしょう。携帯電話料金は使いたい放題月々約830円です。オペラ、バレエ、フィルハーモニーなど高尚な趣味がある方は日本の数分の一で鑑賞可能です。
9)日本のカラオケ好きなんだけどあるの?
日本のカラオケ昨年一か所出来ました。JPOP、演歌なんでも歌えます。
10)人種差別凄そう
全くありません。むしろ日本人はレアなので80年代に日本に来たアメリカ人並みにちやほやされます。寧ろひどいのは日本人が憧れる欧米では・・?
11)ウクライナってめちゃ寒いんでしょ?
地球温暖化の影響でそんなに寒くありません。むしろ日本の方が寒いぐらいです。屋内はセントラルヒーティングで日本の薄っい壁の作りの家と大違いで快適です。2019-2020年にかけては皆「冬がこなかった」というぐらいで雪が降ったのも数回だけ、着脱式スパイクやゴム長靴の出番もありませんでした。
12)美人が多いって本当なの?
はい。本当ですw
ウクライナは個人的には19世紀半ばのアメリカのゴールドラッシュ並みにIT分野は宝の山だと感じます。(人材、スターアップ、投資妙味などの点で)興味のある方はまずメールにてご相談ください。
以上、ウクライナからの最新レポートでした!!
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